つなぎ融資を利用することで、住宅ローンが融資されるまでの間お金を借りることができます。
注文住宅を建てる人には住宅ローンがおりるまでの間お金を賄えるため欠かせない制度です。
しかし、つなぎ融資は金利が高く、諸費用を自己資金から捻出しないといけないなど注意しておかなければならないポイントがあります。
つなぎ融資の仕組みや金利、住宅ローンで使用する際のおすすめ金融機関を解説します。

この記事の目次
つなぎ融資を住宅ローンで利用する際の金利を紹介
住宅ローンでつなぎ融資を利用する前に、仕組みやつなぎ融資の流れを把握しておくとスムーズに対応をすすめることができます。
つなぎ融資が必要な場合や、その仕組みについてまずは見ていきましょう。
つなぎ融資とは
つなぎ融資は完成した建物に対して融資をするローンではなく、契約をしてから作られる注文住宅に対して融資することを意味しています。
注文住宅の場合、完成するまでの間にさまざまなお金が必要になりますが、通常の住宅ローンは完成してから融資が始まるため、その間は融資を受けることができません。
つまりつなぎ融資とは名前の通り、住宅ローンが正式に融資され出すまでの間にかかるお金をカバーするつなぎ役を担うものです。
つなぎ融資が必要な場合
つなぎ融資を必要とするのは注文住宅を購入した場合で
- 土地取得費用
- 着工金
- 中間金
- 施工後引き渡し代金
といった部分にかかる費用に対して融資を受けます。
住宅が完成してからは通常の住宅ローンの融資が開始されるため、その時点でつなぎ融資でかかった費用は完済し、住宅ローンの返済をスタートさせる流れです。
金融機関によって事務手数料は違う
つなぎ融資を利用する際には、事務手数料がいくらかかるか把握しておきましょう。
金融機関によって異なりますが、事務手数料の平均はおよそ10万円前後です。
金融機関によっては借入額に対して定められたパーセンテージをかけるところもあるため、事前にどれくらいかかるか調査する必要があります。
つなぎ融資の申し込みから契約の流れ
つなぎ融資は、まずはじめに申し込み書類の提出を行ってください。
通常の住宅ローンであるフラット35やフラット35Sといった事前審査の申し込みをした時に、同じタイミングでつなぎ融資の申し込みを行えば審査に通過した段階で契約を結び融資がスタートします。
住宅ローンの仮承認や本承認が実施されている間、つなぎ融資で必要なお金を賄うことが可能です。

住宅ローンでつなぎ融資を利用する際の金利や注意点
つなぎ融資を利用するにあたって、金利が高く自己資金から諸費用を支払わなければならないなど、注意しておきたいポイントがあります。
つなぎ融資の金利や、必要となる諸費用を見ていきましょう。
つなぎ融資は金利が高い
つなぎ融資は家を建てる際、金銭面をサポートしてくれる便利なサービスですが金利が高く設定されています。
つなぎ融資の金利は多くの金融機関でおよそ2%から4%で、通常の住宅ローンに比べると割高です。
家を建てるにあたって多額のお金が必要となるため、金利のパーセンテージは少し違っただけで最終的に大きな差を生みます。
契約前は必ず金利の調査を行い、できる限り金利が低い金融機関を選ぶことが大切です。
自己資金から諸費用分を支払う必要がある
つなぎ融資を利用した場合、土地の契約のために必要な印紙代や万が一に備えて担保として入れる保険料が発生します。
つなぎ融資で実際に振り込まれるお金は利息と諸費用を引いた金額になるため、いくらか自己資金で賄わなくてはならない可能性があることを理解しなければいけません。
建売住宅の場合は通常の住宅ローンを契約するため問題ありませんが、注文住宅はお金の面で考えなければいけないことが多くあります。
通常の住宅ローンも変動金利や固定金利といった選択肢があるため、家を購入する際は緻密な資金計画を立てることが大切です。
つなぎ融資の負担を軽くする方法
つなぎ融資は工事代金を賄うことができるため非常に便利な制度ですが、負担がゼロではありません。
つなぎ融資の負担を少しでも軽くするための方法として分割融資があります。
分割融資とは住宅ローンを分割して融資してもらうことで、注文住宅を建てる際に利用できる金融機関があるため知識として押さえてください。
分割融資を受けることができれば、通常の住宅ローンと同じ金利で借り入れが可能なため、つなぎ融資よりも負担が少なくなります。
銀行や信用金庫によって分割できる回数は違うため一回の融資額も変わりますが、返済に大きく関係する金利を抑えることができると、少しでも負担は軽くなるためおすすめの方法です。
つなぎ融資に対応していない金融機関がある
つなぎ融資はどの金融機関でも行っているとは限りません。
住宅ローンは多くの銀行で扱っていますが、つなぎ融資は限られているため事前に調べる必要があります。
注文住宅を建てる予定の人は、住宅ローンだけでなくつなぎ融資に対応しているか調査し、条件にもよく目を通した上で検討することが大切です。

つなぎ融資の利用におすすめの金融機関
つなぎ融資に対応している金融機関はいくつかあり、それぞれ特徴が異なっています。
つなぎ融資の利用におすすめできる4つの金融機関について詳しく解説します。
楽天銀行
楽天銀行はフラット35を扱っており、仮承認を得るとつなぎ融資の利用が可能です。
楽天銀行のつなぎ融資は
- 金利は2.63%
- ローン事務手数料は108,000円
- 最大3回まで分割融資ができる
といった特徴があり、利用しやすい点が評価されています。
楽天銀行はネット銀行であるため、24時間問い合わせが可能な点もおすすめされる理由です。
土日でもローンの相談対応をしてくれるため、平日は忙しく銀行に行くことができない人には大きなメリットとなります。
◎参考:楽天銀行公式ホームページ
みずほ銀行
みずほ銀行でつなぎ融資を受けるには
- フラット35に申し込みを行い融資の仮承認を受けた人
- ネット専用ローンを利用すること
- みずほ銀行指定の団体信用生命保険に加入すること
が条件となっており、融資期間は1年以内です。
金利は変動金利3.675%で、ローン事務手数料はかかりません。
ただし、みずほ銀行でつなぎ融資を受けるには保証会社への申し込みが必要で、保証会社事務手数料として32,400円かかります。
◎参考:みずほ銀行公式ホームページ
三井住友銀行
三井住友銀行はフラット35を利用している人に対してつなぎ融資を行い、借り入れの限度額はフラット35の融資限度額です。
金利は固定2.475%で、ローン事務手数料はかかりません。
多くの金融機関と比べて金利は低いため、利用しやすいのが特徴です。
みずほ銀行と同じく保証会社の利用が必要なため、保証会社手数料32,400円がかかります。
団体信用生命保険への加入も必要ですが、保険料は三井住友銀行が負担してくれるため安心してください。
◎参考:三井住友銀行公式ホームページ
イオン銀行
イオン銀行のつなぎ融資は金利2.975%で、手数料が借入額に対して1.08%から1.625%かけた金額です。
イオン銀行でつなぎ融資を受けるための手続きは店舗のみですが、金利や融資可能額は交渉次第で安くなったりと事前に相談ができます。
金利は業界全体で比較しても低い水準となるため、徐々に注目を集めている金融機関の一つです。
◎参考:イオン銀行公式ホームページ

まとめ
住宅ローンはつなぎ融資という制度もあるため、資金調達のためにも事前に知識として知っておく必要があります。
- 注文住宅を建てる人は土地取得費用・着工金・中間金を賄うために必要
- 金融機関によって事務手数料は異なる
- 住宅ローンに比べてつなぎ融資は金利が高い
- つなぎ融資を行っていない金融機関もある
つなぎ融資を利用するには、通常の住宅ローンで仮承認を得なければ実行に移せないため、金融機関ごとに定められている条件を満たすことが大切です。
メガバンクでも金利の安い金融機関があるため、信用できる点からもぜひ検討する際の参考にしてください。
